ご挨拶

従業員エンゲージメントの向上は
良好な職場のメンタルヘルスが基盤となる

ストレスチェック制度施行から4年が経過し、当社のストレスチェックプログラムを導入されている企業・団体の経営者や人事担当者の問題意識が、かなり変化してきたと感じています。導入当初は、実施効果について半信半疑といった反応が平均的でしたが、年を追うごとに分析結果をより深く理解しようという前向きな姿勢がヒシヒシと伝わってきます。そして、すべての企業でテーマとなるのが管理職層の当事者意識と能力の向上。ここ数年は、グループワークを中心に1年間の研修カリキュラムを策定。3年後の自分の姿を描くところまでストーリー性を持たせた内容で実施していますが、経営者の方々からは期待以上の成果が出ていると驚きをもってフィードバックをいただいています。

それはなぜか。とてもシンプルなことであると捉えています。総じて、経営層や部門長からのコミュニケーションは一方通行で、従業員の気持ちが置き去りにされている。そして、同僚や部門を越えた横断的なコミュニケーションも、自分たちの立場ばかりを主張するだけで、相手が置かれた状況を理解しようとする言動が希薄になっている。これでは、“会社・組織が成功するために、従業員が自らの力を発揮しようとする状態が存在していること”(ウイリス・タワーズワトソン)、すなわち従業員エンゲージメントが高まるはずがありません。

当社のストレスチェックでは、従業員エンゲージメントを測ることができますが、ストレスチェック受検時には必ずしも会社へのコミットメントが高いとはいえない状態であることも珍しくありません。逆に、被害者意識が強かったり、自己肯定感やモチベーションが低かったり。そうした場合も、グループワークを通じて横断的に参加者と話を深めることで、回を追うごとに同僚や上司、会社への意識がデジタルに変化していくのです。日頃、どれだけ鬱積しているものがあるか、まさに堰を切ったように自分の話をする参加者がほとんどです。その後に、少し冷静になって、自分の置かれた立場、上司や同僚の悩み、会社の使命などについて目が向くようになります。

従業員エンゲージメントは、職場のメンタルヘルスをより良い状態に改善することなしには生まれるものではないと意を強くしています。小手先でなく、会社の将来を担う人材を丁寧に育成するためにはどうしたらいいのか、経営者の方々にはあらためてこの1年の課題として取り組んでいただきたいと思っています。

2020年1月
代表取締役 宮本 義信

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